←イメージ画像
まず骨髄検査ってなあに?
骨の中にある骨髄っていうところには、造血組織や細胞がある。
そこの組織を調べることによって、血液疾患の診断や病気の状態、治療効果がわかるのだ。
骨髄検査には、髄液を採って調べる骨髄穿刺と骨髄の組織を採って調べる骨髄生検があり、私はどちらも経験した。
病院に薬剤師として勤めていた時に、患者から採取した髄液は見たことあるが、実際の処置現場は医師や看護師でないために立ち会ったことはなかった。
どんな感じの検査かなんとなく書籍で読んで想像はしていたが、実際は少し思っていたのとは違った。
まず針を刺す場所・・・おしり!?
うつ伏せになって~。と言われあれよあれよという間に、ペロ~ンと半ケツ状態にされた。そしてイソジンで刺す部分を消毒し、上の写真のようにシートがかぶせられる。
正確にはおしりの上の腰骨に針を刺すのだ。(胸骨で検査する場合もあるが、私はすべて腰から行った。)
ボールペンの芯くらいの太さの針を刺します。
という説明は受けていた。しかし、ここからが少し想像と違った。
刺す回数が一回ではない!
そこの話は聞いていないよー。
と思いながらも、うつ伏せに寝ているので、検査の手技が一切見えない・・・。
せめての救いが、担当医がこまめにこれから何をするかをの声掛けをしてくれていたことだ。
まずは麻酔の注射
おしりの上あたりに麻酔の薬剤を注射器でチュ~っと注入。針を刺すときにチク!!
これが1回目の痛み。
皮下に薬剤が入っていく時も少し痛かった。
麻酔が効くまで少し時間を置くかと思いきや、比較的すぐに針を刺してみて
これは痛いですか~?
と麻酔の効果を確認し、効いているようならさらに深いところにも麻酔薬を追加で注入された。もうこの時は痛みはないが、緊張で手汗が半端ない・・・。
ついに穿刺器具がおしりに
骨髄穿刺針という特殊な針を刺していくわけだが、麻酔が効いているので、この時点では刺痛はなく太い針が刺さる圧迫感を感じる程度。
そして医師の声かけによって髄液が吸い取られる。
「ちょっと吸われる変な感じがするけど頑張ってー。1,2,3!」
にゅう~
あ、なんか腰から吸われた!体内からなんか抜き取られたなんとも言えないこの感覚。なんとなく魂抜かれるときってこんな感じかな?
変な感覚すぎて手に力がますます入る。こぶしが全然開かない。
「あれ、ひけない。もう一回やるね。」
先生~なんで?1回でいいよ~。
と思ったけど、どうやら白血病細胞がいっぱいでなかなかひけなかったという。
ここでも癌細胞の厄介さが十分に感じ取れた。
何回か吸引してなんとか髄液採取終了。
ここの吸引で結構痛がる人が多いと先生が言っていたけど、私は我慢できる程度だった。
は~終わった・・・
と思いきや、次は違う針でもっと奥まで!!!???
次は骨髄自体の組織を採取
今度は骨髄生検針を使って骨の内部の組織をとる。
針を刺すときに痛みをまた確認される。
さっきより骨の奥にグリグリ針が刺さってるよー。どこまでいくん???
やばい、痛いかも!先生!痛いかも!
麻酔追加。
さらにグリグリ。そのうち上から押される感覚。
「かたいな~。若いからかな~。」
先生が全身の体重かけて針で骨を削っている感覚!
これが痛い!ガコンガコン骨の音するよー。
麻酔効いてないじゃん!早く終わってー (´;ω;`)ウゥゥ
「こんなもんかな。はい、終わったよー」
はぁーーーーーー痛かった( ノД`)シクシク…恐ろしい検査じゃ。
先生が女医さんでよかった。これが男の先生だったらもっと痛いのかな?
なんて思っていたら、足元でドライヤーのぶお~んという音が。
何々?頭乾かされるんか?
どうやら検査技師さんも同席していたらしく、後で調べてみると採取した検体をスライドガラスに移し、素早く乾燥させることで良い検体が得られるそうな。
そして最後は止血。
今度は仰向けになり、穿刺部に砂袋を挟んで1時間安静。
1番はじめはここまで時間がかかる検査とは思っていなかったので、おトイレに行きたくなって1時間の安静ができなくて、看護師さんを困らせてしまった。
なので、次からは検査直前に必ずトイレを済ませておいた。
そして寝返りができないので、腰痛持ちの人とかは結構つらい。
入院中、寝たっきりで腰痛になり、1時間の安静が耐えられなくて、痛み止めを飲んだこともあった。
外来で検査を行う場合は、1時間の暇つぶしにWifiもって行ってスマホでテレビ見て過ごしたりもしていたな。
骨髄検査は1回だけじゃない
その後、抗がん剤投与後の効果を見るため4回も骨髄検査を行った。計5回だ。検査する医師によって、麻酔を追加してくれるしてくれない、検査の手技の素早さが違っていた。今思い返すと、何も知らない1回目が1番痛くなかったかもしれない。2回目以降は、次はどんな痛みかがわかっている分、力が入ってしまうし、気持ちの面でもやられる。そして一番最悪なのは、痛みを確認せず、どんどん検査を進めていく医者。痛い!って言っているのに、「がんばってね~」しか言わないで、何回も針を刺してゴリゴリ骨を削る医者。
書き方が雑になるくらいいまでも恨んでる (*`艸´)
大人になって人前であんなに泣いたのは初めてよ!!
痛いのは当たり前
最後に検査してくれた先生は教えてくれた。
「どれが一番痛かった?」
ときかれたから、最後のゴリゴリ(骨髄生検)するとこです。といったら・・・
「そうだよね、麻酔は皮膚から骨の表面までしか効かないからね。骨の中まで麻酔が効けばいいんだけどね。」
ですって!どおりでいくら麻酔追加してもゴリゴリが痛いはずだった。
生検の痛みは我慢するしかないようですよ。
あとは先生がいかに素早く採取してくれるかにかかってるってことね。
病名や個人でそれぞれ症状や感じ方、副作用の有無などは変わってきます。ここに書かれていることは、私の体験談であり、ほんの1例です。同じ病気で不安になっている人や患者の気持ちが知りたい医療従事者や私の周りの人に状況を知ってほしいと思って書いているので参考程度に読んでくださいね。