薬剤師すずの書斎

コーヒーが飲めないライターの机はPCとお菓子の山

「医薬品の個人輸入に潜むリスク」における薬剤師の役割とは?

f:id:shinnosuzu:20210627114355p:plain

病気してからお休みしていた執筆を、今月から約1年ぶりに再会しました♪👏

抗がん剤しながらヤッキになって執筆していた時もあったけれど、段々と体力が落ちて椅子に長時間座れなくなってからお休みしていたのです。

一回お休みしちゃうとダメですね~。抗がん剤治療が終わってもなかなか仕事脳にスイッチが入らない!!

そこで焦ると、余計デスクに座れない(~_~;)

さらにストレスUP。。。。

なので、開き直ってしばらくは「何も考えない生活」をして過ごした半年。

たけどSNSなどで、友達がお仕事頑張っている姿をみたり、子供にお仕事している姿を見せていないな最近。。。と色んな刺激を受け、重い腰をよいしょ!と上げてみました。

でもまだ、上げつつあるって感じかな?(〃艸〃)ムフッ

完全に起立してないかも?

まぁでもいいのさ、再スタートをきれた事が重要なので\(^_^)/

これからもよろしくお願いします!

 

(★´∀`)ノ。。。。。。。。。。。。。。。。。。ココカラ6月記事内容START。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

「医薬品の個人輸入に潜むリスク」における薬剤師の役割とは? | ファーマボックス 薬剤師専用 求人×PRサイト (pharmabox.jp)

旅先の海外で薬を購入して国内に持ち込んだり、インターネットなどで輸入代行業者を介して医薬品を海外から購入したりすることを、個人輸入といいます。

例え健康食品だとしても、そこから医薬品成分が検出することも少なくありません。今回は、薬物の個人輸入における危険性はどのようなものか、それに対して薬剤師に何ができるのかをお伝えしたいと思います。

そもそも個人輸入は可能なのか?

結論から申し上げますと、薬の個人輸入は可能です。個人輸入はもともと、日本では治療法がない場合や、海外で行った治療法を日本でも継続を可能にするための救済措置でした。医師の処方箋がなくても、海外の薬を購入して郵送などで国内に持ち込むことができるのです。

医薬品を個人輸入する際には、原則として厚生労働省に必要な書類を提出し、他者への販売・授与を目的としての輸入ではないという証明である薬監証明をうける必要があります。ところが、特例として以下の範囲内であれば、薬監証明なしで個人輸入をすることができます。

 

f:id:shinnosuzu:20210627124543p:plain

関税の確認のみで個人輸入できる範囲


 

ただし、個人輸入制度は自分自身で使用する場合に限り認められているため、転売が禁止です。(個人輸入した医薬品を他人へ譲渡したり販売したりすることは違法行為になります。)

また、医師からの処方ではなく個人的に使用することによって、重大な健康被害が起きる可能性がある医薬品については、数量に関係なく個人的に海外から輸入することが認められていません。(妊娠中絶薬など)

輸入販売業の許可さえあれば転売は可能

先ほど、医薬品の転売は違法であることはお話をしました。では、輸入代行業の人が医薬品を販売することは転売に当たるのでしょうか?

個人の使用目的で輸入したものや、予め注文を見込んで自らの資金で輸入した医薬品を他者に販売するものは転売となるので、輸入販売業の許可が必要となります。もし、許可なく行えば、この行為は違法となります。(個人輸入した医薬品を他者に販売・授与した場合、薬機法84条によって3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金又はその両方に科される可能性もあります。)

なお、輸入代行業の人が消費者から医薬品の輸入手続きの依頼を受け、輸入品の受け渡しをせず、手続きの手数料を上乗せした料金の授受のみ行う場合は、輸入販売業の許可がなくても違法にはなりません。しかしながら、輸入代行業者を介した場合と介さない場合に関係なく、個人で医薬品を輸入し使用することは危険が多く潜んでおり、おすすめはいたしません。

医薬品の個人輸入における危険性とは?

日本で承認されていない医薬品を口コミやHPにある広告の情報だけで輸入し、使用することは以下のような多くの危険が潜んでいます。

 

・製造元の衛生面が補償されていない

・偽造品の可能性がある

・有害な不純物が含まれている可能性がある

輸入禁止成分が含まれているかもしれない

・表示された成分が十分に含まれていないものや過剰に含まれている可能性がある

健康被害が生じた場合の対処(補償)が難しい

・個人情報の流出の可能性がある

 

これらの危険性以外にも、販売利益はどこの資金源になっているのかも不透明であることも事実です。ですので、医師の指導がない限りは、日本で承認された医薬品の使用をお勧めいたします。

健康被害が多発。C型肝炎治療薬の偽造品が患者に渡る被害も

海外のやせ薬から医薬品成分である向精神薬ホルモン剤が検出され、死亡例を含めた重篤健康被害の事例が報告されています。

また、厚生労働省平成31年1月から3月にかけて、強壮効果を目的とした健康食品の含有成分を調べた結果、55製品のうち49製品から勃起不全治療薬や肺動脈性肺高血圧症の治療薬に使用されるシルデナフィル等の医薬品成分を検出しています。その中に、日本国内で承認されている最大用量の2倍以上含まれるカプセルもあり、重大な健康被害が発生する恐れもありました。

また、被害者は、一般の方だけではありません。平成29年にC型肝炎治療薬の偽造品が正規ルートとは異なる流通経路で入手され、薬局から患者の手に渡ってしまった事件が発生しています。このように、医療業界でも海外から個人輸入された薬での被害は起こりうることなのです。

薬剤師にできること

医薬品の個人輸入は許可されていたとしても、輸入が制限されている医薬品があったり、偽造品があったりと実に多くの問題があります。

医薬品を使用する前に、これらを識別することは一般の方にとってはとても難しいことです。加えて、医療機関を普段から受診する機会が少ない人の方が、危機感が薄いようにも感じます。特に妊娠中絶薬や、やせ薬などは、若い女性が仕方なくもしくは安易に購入する例も少なくありません。

そこで薬剤師は薬の専門家として、ドラッグストア・ホテル・ジム・学校などの施設において、医薬品の個人輸入におけるメリットやデメリットの情報提供や、違法ドラッグ同様に健康被害を未然に防ぐための啓発活動を行い、一般の方を悪質な輸入代行業者や危険な医薬品から守っていく必要があります。

例えば、S N Sで個人輸入の危険性や、薬を使用したくなるような問題に出くわした時、どう対処するのが望ましいかといったことを発言してみるのも一つの手。私自身も自分でできることを探してみようと思います。